ちょっといい話

インターネットを始めた頃、98年ごろから購読しているメールマガジンがあります。

私たちが出会った89年当時、まだ少なかった国際結婚。
子供が生まれて、言語のこと、文化のこと、色々なことでお世話になったSweet Heart
そこから、こんな物見つけました。


もう何年も前からSweetHeartのホームページに掲載している「ちょっと
いい話No.1」です。友達からメールで流れて来て、それを翻訳しました。

その後、多くの方にこれの原文はないかと聞かれてきたのですが、
失くしてしまい探すことができませんでした。ところが、先日、友人が
メールフォルダーに保管していることを偶然知り、原文を手に入れるこ
とができましたので日英文ともに掲載します。
(長すぎるので英文はカットしました)
転載自由です。どうぞ、これを読み終えて感動したら、同じように感動
してくれそうなお友達に送ってあげてください。
-----------------------------------------------------------

僕が高校1年生だった頃のある日、学校から歩いて帰宅するクラスメート
が目に入った。彼の名前はカイル。山のような教科書を抱えていた。ぼく
は心の中で「金曜日に教科書を全部もって帰るなんて、どんなヤツだろう。
きっとクソまじめなガリ勉に違いない。」と思った。ぼく自身は、週末はパー
ティーや友達とのフットボールの約束などの計画でいっぱいだった。

それで、そのまま歩き去ろうとした時、彼に向かって何人もの生徒達が走
っていくのが目に入った。彼らは、わざとカイルにぶつかったので、彼の
抱えていた本はバラバラに飛び散り、カイルは蹴つまずかされて泥の中
に倒れてしまった。メガネも吹っ飛び、10フィート以上離れたところに落ち
たのが見えた。彼の見上げた目に宿ったひどい悲しみの表情が、僕の心
をゆさぶった。

それで、ぼくは四つんばいになってメガネを捜している彼の所に走りよった。
彼の目には涙が浮かんでいた。ぼくが「あいつら、ろくでもないヤツラだ。
他にやることがないのかよ。」と言いながらメガネを手渡した。彼は僕を見
ながら「ありがとう!」と言った。満面の笑顔だった。その笑顔は、心の底
から感謝しているということを示す種類のものだった。

僕は散らばった本を拾うのを手伝いながら、彼がどこに住んでいるのか
を尋ねた。意外なことに僕の近所だった。それで、なぜ一度も会ったこと
がなかったのかと尋ねた。彼はずっと、私立の学校に行っていたからだ
と言った。僕は今まで私立に言っているような子と仲良くなったことはな
かった。

家に帰る道すがら僕らはずっといろんなことをしゃべった。カイルは、と
ってもいいやつだった。僕は土曜日に友達とフットボールをするんだけ
ど一緒に来ないかと誘った。カイルは承知し、僕らはその週末をずっと
一緒に過ごした。カイルのことを知れば知るほど、僕はカイルのことが
好きになった。そしてそれは僕の他の友達も同じことだった。

月曜の朝、カイルが再び金曜日に持ちかえった全ての本を抱えて登校
するのが見えた。僕は彼を呼びとめ「毎日、山のような本を抱えて、もの
すごく筋肉がつきそうだ。」と言うと、カイルは笑って、抱えている本の半
分を僕に手渡した。

それからの4年間、カイルと僕は大の親友になった。そして僕らは4年
生になり真剣に大学進学を考え始めた。カイルはジョージタウン大学に
進学することを決め、僕はデューク大学に進学を決めた。僕らは、どん
なに距離が離れようと、ずっと友達だと分かっていた。カイルは医者にな
るつもりだったし、僕はフットボールで奨学金をもらったので、ビジネスの
分野に進むつもりだった。

カイルは卒業式で生徒代表として式辞を述べることになった。僕は、
最初から最後までクソまじめなカイルをからかった。彼は卒業式のた
めにスピーチを準備しなければならなかった。僕は内心、壇上で話す
のが自分じゃないことがとても嬉しかった。

卒業式の日、僕はカイルを見つけた。彼はとてもかっこよかった。彼
は高校生活で真の自分というものを発見した一人だった。彼は満た
されているように見え、今やメガネさえ、さらに彼を立派に見せていた。
彼は学校生活で僕よりもずっと女の子にモテたし、色んな子ともデート
していた。もちろん、たまにそんな彼に僕は嫉妬したこともあった。

その日、彼が珍しく緊張しているのがわかった。それで、僕は彼の
背中をたたいて「オイ、お前なら大丈夫だよ。」と言った。カイルは、
僕のことをじっと見つめて微笑みながら「ありがとう」といった。カイル
は咳払いしてからスピーチを始めた。「卒業は、山あり波ありの学生
生活を乗り越えさせてくれた人々に感謝する時です。皆さんのご両親、
諸先生方、兄弟姉妹、コーチ達に・・・そして何よりも友達に。誰かの
友達になってあげるということが、人にあげられる一番の贈り物だと
いうことを皆さんに伝えるために、僕は今日、ここに立っております。
今から皆さんに一つの話しをします。」

そして、カイルが僕との初めての出会いの日のことを語り始めたとき、
僕は、信じがたい思いで友を見つめていた。あの週末、カイルは自殺
する計画を立てていたのだった。彼は自分のロッカーをすっかりきれい
にし、後で、お母さんが大変な思いをしないようにと、全ての物を家に
持ち帰っていたのだと話した。

彼は僕をじっと見つめちょっと微笑んだ。「ありがたいことに僕は救わ
れたんです。僕の友達が言葉にできないことをして僕を救ってくれたん
です。」

このハンサムな人気者の少年の、最も気弱になっていた瞬間の話し
に会場の一堂が息を飲むのが聞こえた。彼のお父さんとお母さんが
僕を見て、さっきカイルが僕に投げたのと同じ感謝の笑みを向けるの
を見た。

その瞬間まで僕は僕のしたことの深い意味など知る術もなかった。

自分の行動力を決して低く見積もってはいけない。たった一つの小さ
な振るまいが誰かの人生を変えるかもしれないのだから。良くも悪くも
神様は、人間誰しも、お互いに何らかの影響を与え合うようにされたの
だ。他の人の心の中にいる神様を見つけよう。
[PR]
by sonnenblumensan | 2006-06-30 08:32 | 子育て
<< ポルトガル 少しの後悔 >>